Cognex のリーダー(DataMan)は多くない機種類でレンズや照明のオプションを変えることによって、様々な条件での読み取りに対応します。
リーダーを設置したい環境において、どのようにすれば良いかは、クイックリファレンスに書いてあるのですが、少し分かり難い所があります。
■ mil と mm の換算
読み取るコードの1セルのサイズ、ワーキングディスタンス(機械的な理由などで離さなければならない距離)、視野(コードが現れる範囲)、で使用すべきレンズや機種が決まります。
クイックリファレンスに【読み取り距離と視野】の図があります。DataMan 300 シリーズの例を示します。
図の mil はコードの1セルのサイズです。1 mil = 1/1000 インチ = 0.0254 mm = 25.4μm です。いくつか換算した値を示します。
2mil = 0.0508mm = 50.8μm
5mil = 0.1270mm = 127.0μm
6mil = 0.1524mm = 152.4μm
7mil = 0.1778mm = 177.8μm
10mil = 0.2540mm = 254.0μm
13mil = 0.3302mm = 330.2μm
20mil = 0.5080mm = 508.0μm
図より DM302 の 10.3mm レンズ(リキッドレンズも含む)は、1セルが 0.127 mm(5 mil)のコードを、0 mm 近辺から 75 mm の距離で読むことができ、そのときの視野は 8.8 mm と 54.178 mm です(距離 40 mm のときは視野 33 mm です)。
マーキングが鮮明でもっと小さい mil のコードが読めるときもあるし、掠れや汚れが原因で近づけて大きく映さなければならないときもあります。
DM300 と DM302 の視野が同じ図に書いてあり、外側が DM302 で、内側が DM300 です。
コードを映す焦点距離(フォーカス位置)は、レンズをはめ込むネジを回して合わせます。距離はレンズを手前に出せば短くなり、奥に入れれば長くなります。レンズの高さを定規で計ってメモします。リキッドレンズはこの手間が無いのでお勧めです。
セルサイズ、距離、視野について、いくつか数値をまとめます。
DM302、二次元コード
レンズ | セルサイズ | 距離 | 視野 | ||
---|---|---|---|---|---|
短 | 長 | 小 | 大 | ||
10.5mm | 0.1270mm(5mil) | 0mm | 75mm | 8.8mm | 54.178mm |
0.2540mm(10mil) | 0mm | 210mm | 8.8mm | 135.85mm | |
0.5080mm(20mil) | 0mm | 374mm | 8.8mm | 235.07mm | |
16mm | 0.0508mm(2mil) | 59mm | 72mm | 24.6mm | 33.8mm |
0.1016mm(4mil) | 55mm | 207mm | 27mm | 87.8mm | |
0.2032mm(8mil) | 49mm | 295mm | 28.6mm | 123mm | |
25mm | 0.0508mm(2mil) | 100mm | 155mm | 24.9mm | 38.4mm |
0.1016mm(4mil) | 95mm | 350mm | 23.6mm | 86.2mm | |
0.2032mm(8mil) | 90mm | 470mm | 22.4mm | 115.7mm | |
Cマウント HF35HA -1B |
250mm | 約48mm | |||
Cマウント HF50HA -1B |
500mm | 約63mm |
(情報を入手したら追加します。)